台湾に興味を持った人にとって、台湾語と中国語って何が違うのか気になりますよね。
台湾人が話す言葉は台湾語?それとも中国語???
これから中国語または台湾語を学ぶ人にわかりやすく解説します♪
台湾人が話す言葉は台湾語?それとも中国語?
台湾人が一般的に話すのは中国語です。40代以上になってくると、昔のなごりから台湾語を話す人が増えてきますが、その人達も中国語を話すことができます。
また、台湾が定める公用語も中国語となっています。
台湾語と中国語って違うの?
台湾語と中国語って同じと思われがちですが、発音・文法・単語ともに全く違います。
例えば、中国語と台湾語の単語を比較すると、
こんにちは
台湾語⇒你好 (リーホー)
中国語⇒你好 (ニーハオ)
ありがとう
台湾語⇒多謝 (ドォーシャー)
中国語⇒謝謝 (シェイシェイ)
ごめんなさい
台湾語⇒歹勢 (パイセー)
中国語⇒不好意思 (ブーハオイースー)
こんな超基本な言葉でも全然違います。中国語を話せたら台湾語を覚えるのが楽ということもなく、関東人が沖縄弁を覚えるのと同じように、台湾人にとっても台湾語を1から学ぶのは苦労するほどです。
中国語と台湾語は全く別物の言語と理解しておくのがいいでしょう。
台湾語は文字が存在しない??
台湾語には文字がありません。さきほどの台湾語と中国語の比較では、台湾語を漢字で書きましたが、それらは当て字です。
日本人には少し理解しがたいですが、元々、台湾語には文字がありませんでした。
しかしそれだとコミュニケーションが不便なので似ている発音を漢字に当てはめていきました。
しかし今の時代でも台湾語には文字がないものと認識されています。
台湾語は日本語に似ている?
実は台湾語は日本語と同じ発音と単語がたくさんあります。
日本語 | 台湾語 |
味噌汁 | みそしる |
背広 | せびろ |
寿司 | すし |
運転手 | うんちゃん |
兄貴 | あにき |
ハーモニカ | はーもにか |
鞄 | かばん |
おばさん/おじさん | おばさん/おじさん |
など、これらは日本語と意味は同じで、発音もほとんど同じです。
なぜならこれらの言葉は、日本が昔台湾を統治していたときに伝わった言葉だからです。日本語に例えると外来語と同じ位置付けです。
中国語の発音は日本人にとって難しいですが、台湾語の発音は日本人にとって比較的簡単です。
台湾の中国語は世界で通じるの?
台湾の中国語は世界でも通じます。中国語は場所によって話される言葉が多少変わってくるので数えきれないほどの種類があります。
中国以外にも、香港・マレーシア・シンガポールでも中国語が話されており、さらに世界各国にいる中国人商人を合わせると13億7000万人が中国語を話しているとされています。
台湾の中国語は台湾華語と位置づけられていますが、台湾華語を勉強したらそのまま中国人とのコミュニケーションが可能です。
当サイトの中国語単語カテゴリーで紹介している、台湾と中国大陸で使われてる中国語の違いを見てわかる通り、稀に使う単語が違ったりしますが、旅行会話や日常会話なら問題ありません。
私自身、スペインに出張の際に、現地に住む中国人と5人くらい話したことがあります。しかし、台湾で習った中国語で問題なく話すことができました。
台湾の台湾語は世界で通じるの?
反対に台湾語を勉強したら世界に通じるのかというと通じません。
台湾の人口が約2500万人に対して、台湾語を話す人口は約1650万人(74.5%)とされています
また台湾語は別名:閩南語(びんなんご)と呼ばれていて、中国南部の福建省でも話されています。
福建省で閩南語を話せる人と合わせると、4900万人が話せる割合になります。
なので、台湾語(閩南語)は限られたエリアしか通じません。
台湾人はみんな台湾語を話せるの?
台湾語を話せる人は年々減っていっています。
原因はいくつかありますが、その一つとして、かつて中国寄りの政権が実権を握ったときに、学校内で学生が台湾語を話すことを禁止にした政策が10年ほどありました。
その影響もあり、親が台湾語を話せない人が増えたため、家族内での会話で台湾語を話す機会が減っていきました。
私がこれまで50人を超える台湾人と話してて気づいたのは、
- 台北や桃園出身の40才以下の人は台湾語を話せない人が多い。
- 台中・台南・高雄などは台湾語も話せる若者が多い。
- 平均年齢が50歳くらいの職場だと社内は台湾語で話されている。
- 85歳を超えると中国語が話せない人が増える
- 台湾語を話せない若者は多いけど聞くだけならわかる人が多い
今の台湾の若い子は台湾語を話せない人が多いです。しかしドラマや親族と会う時にたびたび台湾語を聞いてるので、話せないけど聞くだけならわかる人は多いです。
台湾語が話せない若者VS台湾語しか話せないご老人
先ほど台湾の若い子は台湾語が話せない人が多いと話しました。
台湾語が話せない若者が、台湾語しか話せないご老人とバッタリ対面し、会話しないといけない状況になったらどうなるのでしょうか?
気になって台湾人に聞いてみると、「お互い聞くのは理解できるので、どっちもコミュニケーションできるよ」とのこと。
台湾語で話しかけられたら、台湾語を聞き取って中国語で話返し、相手は中国語を理解する・・・。
日本人からしたら少し変わった光景ですが、そんなもんと覚えとくといいでしょう(笑)
中国語と台湾語を学ぶならどっち?
中国語か台湾語どっち学ぶかはそれぞれだと思いますが、99%の日本人は中国語を学ぶことでしょう。
それはやはり台湾の公用語が中国語だからです。外国人を相手にした台湾語の学校も限りなく少ないです。
台湾の中国語を学びながら、台湾語も少しづつ覚えるというパターンが多いです。
どっちを学ぼうか迷ったときに参考にしてください。
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